こんにちは!
歴史ある建築物を観るのが好きな~Pinoです^^
お城や神社仏閣も好きだけど~大正、昭和初期あたりの建物もイイよね!

さて、今回のお題は「ポストモダン」です。
元々は建築用語であったこのワード、実際の意味は何でしょう?

早速、謎の?ピグモン解説員赤いシャルルと一緒に意味を見てゆきましょう~

シャルル
失礼な紹介だな……私を誰だと思っている!

Pino
だから!アナタ、だれ!?

ポストモダンとは?

ポストモダン(英語:postmodern )
近代を超えようとする芸術運動。近代の合理主義的傾向を否定する考え方。もともとは、機能主義・合理主義に対置する新しい建築、という意味の近代建築用語。→ポストモダニズム

英語のpostmodern(ポストモダン)は元は「post[ラテン語‘after’の意] + modern(近代)」から成る言葉で、「近代より後の(時代)」という意味です。

元々は「ポストモダン/ポストモダニズム」という建築用語で、
「モダン/モダニズム(近代)」建築様式への反動
「脱近代」の思想から生まれた言葉だと言われています。

モダニズム建築とは?
「禁欲的な四角い箱」と称される、鉄やガラス、コンクリートといった素材を使い、合理性を重視したシンプルな建築スタイル。

ポストモダン建築とは?
デザイン性や装飾性を重視した、曲線的で個性的なデザインを用い、時に奇抜・奇異的な要素も見られる。
またプレモダン(近代以前)のルネサンス様式、ローマ建築、ギリシャ建築、アールデコ様式等の古典的デザインも取り入れることもある、実験的な建築スタイル。

ポストモダンの時代といわれた1980年代は、盛んにそれらの特徴を持ったデザインの建築物が建設されました。

特に日本では、バブル景気の追い風もあり、豊富な財源を元にポストモダン様式のビルや公共施設が建設されましたが、一方商業的ファッション性やセンセーショナルな話題性に捉われて、次世代の建築に繋がる確固たる地位を築けなかった、という見方もあります。

 

Pino
へえ~ポストモダンって、元々建築用語だったんだね~!

シャルル
近代の「四角く並んだビル群」がお気に召さなかったのだろうな。

Pino
なるほどね。確かに無機質な建物が並ぶのはつまらないけど~いきなり、奇抜なデザインが出てくるのもビックリだよね!

シャルル
有名な建築家が設計して観光名所になっているところもあるが、奇抜過ぎて景観にそぐわない事例もあるらしい。

Pino
モダン(近代)のポスト(後)に位置を築けなかったのか~;

近代(モダン)とは?

15~16世紀、ルネサンス・産業改革を経て大航海時代を経験したヨーロッパにおいて、歴史を3つに区分する概念が登場しました。

古 代(Antiquity)
中 世(middle ages)
近 代(modern)

この他にも、上記3時代の前後にふたつの時代を加えた「原始・古代・中世・近世・最近世」の5区分を提唱したものもあります。

「近代」の時代定義は世界共通のものではなく、それぞれの国によって異なります。

ヨーロッパにおける近代ルネサンス産業革命~20世紀代半ば
中国における近代19世紀中期のアヘン戦争~
日本における近代明治維新~第二次世界大戦終戦(1945年)

注)それぞれの近代の時期は明確ではなく、様々な学説があります。

近代の概念は、その前代「中世」という時代を良しとしない、つまり「反中世的」な思想から生まれました。

古代から中世にかけてヨーロッパを支配していた封建制度や宗教的価値観から解放され、産業革命後の大量生産、資本主義へと時代が向かうにあたり

「個人の尊厳を重視し、合理的・機能的に物事を進める」

ことを良しとしたのが「近代」の概念です。

なぜ、脱近代(ポストモダン)なのか?

まずは、このポストモダンを含む、社会学的観点から近代を区分する呼び方をご紹介します。

前近代(プレモダン) ⇒ 近代(モダン) ⇒ 近代後・以降(ポストモダン)

プレモダン(pre[前の]modern)はすなわち、「近代以前」のことを指します。

ポストモダンがあえて「近代後」と位置付けるのは、「近代」を強調し、その時代の
「個人の尊厳を重視し、合理的・機能的に物事を進める」という概念を見直そうと

あえて「前の時代=近代」を越えて、post(後に)成すべきこと、変えてゆくこと」という動きからきています。

 
では、なぜポストモダンはその近代の
「個人の尊厳の確立」や「合理主義」「機能主義」という時代否定するのでしょうか?

万物に裏表があるように、理想とされた個人主義や合理主義、機能主義には、やはり裏の面も存在しました。

それらは、画期的に人々の生活を自由に便利にしてゆきましたが、それに比例するように地球の環境汚染や生態系への影響も出てきたのです。

近代の思想には、「人類の発展のためには地球上のあらゆるものを利用できる」というエゴともいえる
「人間自由主義」「人間至上主義」も含まれていました。

よって、ポストモダンの思想は、それら近代の思想に疑問を投げかけ、プレモダンの頃の「神の存在」や「宗教的価値観」に再び光をあて、回帰し、近代を乗り越えて、新しい時代を再構築してゆこう、という試みだったのです。

 

Pino
え~近代って「人間至上主義」なんて思想も含まれてたんだ!

シャルル
近代に限らず、いつの時代も人間は身勝手な生き物だがな。

Pino
・・・確かにね。プレモダンの時代はまだ「神様」や「信仰」を大切にしていたけれど、モダンになるとより現実的になって、それらの非科学的なものより、もっと合理的で機能的なものを重視するようになってきたんだね。

シャルル
その思想に疑問を持ち、そんな近代を「見直して変えてゆこう」としたのがポストモダンの思想というワケだな。

Pino
建築としては確立されなかったかもしれないけれど、考え方的には良いんじゃない?

シャルル
結局、いつの時代も「その前の時代」を乗り越えてゆくという動きによって、時代は流れてゆくものなのさ。

 

ポストモダンの対義語

ポストモダンの反対を意味する語にモダニズムがあります。

モダニズム(英語:modernism )

「近代主義。個人を尊重し、合理的に物事を進める姿勢」
「近代に発展したシンプルで合理的・機能的な建築様式」

まとめ

ポストモダンの意味は?

ポストモダン(英語:postmodern )
近代の合理主義・機能主義・人間至上主義的な考え否定する思想。

近代とは?

「個人の尊厳を重視し、合理的・機能的に物事を進める」とした思想を持った時代。
それらを重視するあまり、資本主義・人間至上主義優先から地球の環境や生態系の悪影響を与え始める。

ポストモダンの対義語

モダニズム(英語:modernism )

「近代主義。個人を尊重し、合理的に物事を進める姿勢」
「近代に発展したシンプルで合理的・機能的な建築様式」

 

いかがでしたか?
「ポストモダン」、「奇抜なデザイン」の建築も多かったバブル時代ですが、21世紀に入ってからはプレモダンの様式も取り入れたお洒落な建物も多いですよね!

今回の記事も、皆様のお役に立てましたら…嬉しいです♪
 

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