こんにちは!Pino(@Pinocanです)
「スペクトラム」・・・なにかの武器のような?言葉ですが。
実は、ちゃんと意味を説明できないワードです…科学用語?天文?
早速、今回も謎の?ピグモン解説員赤いシャルルと一緒に意味を見てゆきましょう!
スペクトラムの意味とは?
◆ スペクトラム(英語:sectrum )
スペクトラム(spectrum)
1 「スペクトル(supectrumフランス語)」に同じ。
① 可視光および紫外線・赤外線などを分光器で分解して波長の順に並べたもの。
② 複雑な組成をもつものを成分に分解し、量や強度の順に規則的に並べたもの。「音響スペクトル」「質量スペクトル」
2 意見・現象・症状などが、あいまいな境界をもちながら連続していること。引用元: デジタル大辞泉より
▶分光器とは?
光をスペクトル(波長ごとに分けて順に並べること)に分解する装置。
プリズム・回折格子・干渉計などを用いる。
英語のsectrum(スペクトラム)はラテン語「見えるもの」の意が語源の言葉で
- 【光学】 スペクトル.
- (目の)残像.
- 〔変動するものの〕連続体; 範囲
という意味があります。
英語会話の中でも
例) a whole spectrum of topics.
ピンからキリまでの話題(”話題”の変動する範囲、の意)
のように使われます。
一方、現代日本社会で主に使われている「スペクトラム」は、
- 可視光(目に見える光)および紫外線・赤外線などの電磁波を分光器で分解して波長の順に並べたもの。
- 複雑な組成をもつものを成分に分解し、量や強度の順に規則的に並べたもの。
- 意見・現象・症状などが、あいまいな境界をもちながら連続していること。
の意味で用いられます。
様々なスペクトラム/スペクトル
現代日本社会で使われている「スペクトラム/スペクトル」は様々な分野で使われています。
この項では主な「スペクトラム/スペクトル」を解説します。
分光スペクトル
分光学では電磁波(光)をプリズムや回折格子といった分光器を通すことにより得られる「電磁波の波長ごとの強度の分布」を分光スペクトルと呼びます。
分光スペクトルには、対象物と光との関係によるスペクトルの種類とスペクトルの波形の特長による種類とがあります。
連続スペクトル
太陽光、ハロゲン光源などの熱放射による光はあらゆる波長の光を含んでいます。
これらの光はプリズム(よく磨かれた平面を持つ透明な多面体)を通す(分光する)と連続的な「虹色の模様」になるため、このような光のスペクトルを「連続スペクトル」と呼びます。
雨上がりの後などに空気中を太陽光が通る時、その光が「屈折、反射」します。
これは空気中に浮かんでいる多量の水滴が「プリズム」の役割をするため、太陽光が分解され反射したものが七色の帯に見えるのです。
この色の帯を「スペクトル」と呼び、光をスペクトル(波長成分)に分けることを「分光」といいます。
私達のまわりの空中を飛び交っている「光」は電磁波のひとつです。
スペクトルが人間の目で見えるということは、この特定の波長が人間の網膜に刺激を与えて色として感じさせているわけです。
スペクトルは赤・橙・黄・緑・青・藍・紫の順に並んでいます。
これはそれぞれの波長の長さが違うために生じる現象で、光の中で最も波長の長い部分が「赤」く見え、短い部分が「紫」に見えるのです。
この、人間の目で見える領域の光を「可視光線」と呼びます。
この領域からさらに波長が長くなると赤外線域となり、逆に波長が短くなっていくと紫外線域となりますが、この領域になると人間の目には見えなくなるのです。
線スペクトル
前項の「連続スペクトル」に対し、水銀灯、ネオンなどは連続した波長ではなく「固有の原子により決まった波長でのみ」発光しています。
これを「線スペクトル」と呼びます。
抗菌スペクトル(作用スペクトルとも)
抗生物質や化学療法剤が効く細菌の種類の範囲とそれらの作用強度を表す語。
ある一つの抗生物質(抗菌性物質,化学療法剤)の作用は、ある種またはある一群の微生物(細菌)に対して作用を示します。
例1)
ペニシリン、ストレプトマイシン
↓
「グラム陽性球菌およびグラム陰性杆菌」に強い抗菌作用あり。
(狭い抗菌スペクトルを持つ)
例2)
クロラムフェニコールやテトラサイクリン
↓
「グラム陽性、陰性、マイコプラズマ、リケッチア、クラミディアなど」
広い細菌群に抗菌作用を示す。
(広範囲の抗菌スペクトルを持つ)
自閉症スペクトラム
自閉症・アスペルガー症候群・特定不能の広汎性発達障害など、自閉症の特性を示す一群の発達障害を「重度から軽度まで境界のあいまいな、連続した一つの障害=スペクトラム」として捉える考え方。
1980年代に、英国の児童精神科医のローナ=ウィングが提唱。
→自閉スペクトラム症
▶自閉スペクトラム症とは?
自閉症の特性↓である
- 人との相互的な意思疎通や状況に応じた適切な行動がとりにくい
- 特定の物事へのこだわりが強く柔軟な対応ができない
を示す発達障害の総称。
自閉症・アスペルガー症候群・特定不能の広汎性発達障害を、境界のあいまいな連続した一つの障害として捉えたもの。
自閉症スペクトラム障害。ASD(autism spectrum disorder)
>引用参考:デジタル大辞泉より
スペクトラム/スペクトルの使い方と使用例
例) 虹は大気中の水滴のプリズムが映し出す光スペクトルです。
この光スペクトルは「太陽光(可視光)を分光器(プリズム等)で分解して波長の順に並べたもの」の意味です。
例文では「大気中の水滴」が「プリズム」の役割をして太陽光を分光し、波長の長さ順「赤→紫」に虹を作っている、ということですね。
例) 狭い抗菌スペクトルを持つペニシリンは破傷風菌に強い効力がある。
この抗菌スペクトラムは「抗生物質が効く細菌の種類の範囲とそれらの作用強度」の意味です。
主に効力のある「細菌の種類の範囲(数)」が「広い」「狭い」
「その細菌への作用」が「強い」「弱い」と形容されて用いられます。
「スペクトル」は分光スペクトルなど科学・化学・医療系の分野で広く使われているな。
「あいまいな境界を持つ連続したもの」って意味だね!
まとめ
スペクトラム/スペクトルの意味は?
スペクトラム/スペクトル(英語:sectrum )
- 可視光(目に見える光)および紫外線・赤外線などの電磁波を分光器で分解して波長の順に並べたもの。
- 複雑な組成をもつものを成分に分解し、量や強度の順に規則的に並べたもの。
- 意見・現象・症状などが、あいまいな境界をもちながら連続していること。
分光スペクトル
可視光(目に見える光)および紫外線・赤外線などの電磁波を分光器で分解して波長の順に並べたもの。
抗菌スペクトル
抗生物質や化学療法剤が効く「細菌の種類の範囲」と「それらの作用強度」を表す語。
自閉症スペクトラム
自閉症・アスペルガー症候群・特定不能の広汎性発達障害など、自閉症の特性を示す一群の発達障害を
「重度から軽度まで境界のあいまいな、連続した一つの障害=スペクトラム」として捉える考え方。
いかがでしたか?
「スペクトラム/スペクトル」は同スペルでも呼び方が微妙に違う言葉が同時に使われている珍しい例ですね!
「成分を分解し量や強度などの順に並べたもの」
「あいまいな境界を持つ連続したもの」
の二通りの意味、状況によって使いましょう。
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