最近のニュース記事や番組で「philosophy(フィロソフィー)」というワードよく見聞きしませんか?
ちょっと難しい雰囲気の言葉ですが・・・どんな時に使われるのでしょう?
今日も謎の?ピグモン解説員赤いシャルルと一緒に意味を見てゆきましょう~
フィロソフィとは?
フィロソフィ(フィロソフィーとも)(英語:philosophy ) とは日本語に訳すと『哲学(てつがく)』の意味です。
では、哲学とは・・・どのような意味でしょうか?
哲 学 ( てつがく )
1 世界・人生などの根本原理を追求する学問。
古代ギリシャでは学問一般として自然を含む多くの対象を包括していたが、のち諸学が分化・独立することによって、その対象領域が限定されていった。しかし、知識の体系としての諸学の根底をなすという性格は常に失われない。認識論・論理学・存在論・倫理学・美学などの領域を含む。
2 各人の経験に基づく人生観や世界観。
また、物事を統一的に把握する理念。
「仕事に対しての哲学をもつ」「人生哲学」引用元: デジタル大辞泉より
英語のphilosophy(フィロソフィ)はギリシャ語「philosophia (知を愛すること)」が語原の言葉で、これは「知恵sophia」+「愛するphilein」の語から成り立っており、
- 哲学、哲学体系、哲理、原理
- (経験などによって得た)人生哲学、人生観、処世観、
- (哲人のような)冷静さ、達観、悟り
のことを意味します。
現代日本社会で使われている「フィロソフィ」も主に2つの意味で使われています。
- 世界・人生などの根本原理を追求する学問
- 各人の経験に基づく人生観や世界観
特に近年は主にビジネスの分野においてフィロソフィは②の「各人の経験に基づく人生観や世界観」として使われてることが多くなってきています。
ビジネスの分野におけるフィロソフィとは?
では実際、どのように「フィロソフィ」が使われているのでしょうか?
京セラの創業者 稲盛和夫氏が掲げたフィロソフィ
稲盛和夫氏は電子工業用セラミックス製造から始めた総合電機メーカーの創始者です。
彼が「企業理念」を全社員に浸透させるために作った「京セラフィロソフィ」が、日本のビジネス界において「フィロソフィ」が使われる先駆けとなりました。
企業理念の基にあるフィロソフィ
▶企業理念とは?
企業が事業を通じて社会にどのような貢献をしようとしているのか、どのような価値観や規範に基づいて事業を行おうとしているのか、などを示すもの。
経営戦略の上位概念
例えば、前述の稲盛和夫氏が経営破たんに追い込まれた日本航空を再建を任された際に作成した「JALフィロソフィ」は「企業理念」の基に展開されています。
【JALグループ企業理念】
「全社員の物心両面の幸福を追求する」
一、お客さまに最高のサービスを提供する。
一、企業価値を高め、社会の進歩発展に貢献する。JALグループは、この企業理念を普遍的な経営の目的、経営の基本とし、「JALフィロソフィ」の実践を通じてその実現を目指していきます。
>引用抜粋:JALグループ企業理念より
上記の文の中に書かれているように、企業理念を実現するために⇒「JALフィロソフィ」を実践する、とあります。
つまり、フィロソフィとは「全員が共有して持つべき意識・価値観・考え方」のことであり、これを実践してゆくことが企業理念の実現に繋がる、と謳っています。
フィロソフィはどのように社員に浸透していったのか?
<JALフィロソフィ一部抜粋>
第1部
すばらしい人生を送るために
第1章
成功方程式
(人生・仕事の方程式)
人生・仕事の結果=考え方×熱意×能力
第2章
正しい考え方をもつ
人間として何が正しいかで判断する
美しい心をもつ
常に謙虚に素直な心で
常に明るく前向きに
小善は大悪に似たり、大善は非情に似たり
土俵の真ん中で相撲をとる
ものごとをシンプルにとらえる
対極をあわせもつ
・・・
このような文章で「JALフィロソフィ」は第2部5章まで策定されています。
このフィロソフィは経営破たん後の2011年に社内向けに公開され「手帳」という形で全社員に配布されました。
会社からの指示により、この手帳は上司から手渡しされ定期的に「JALフィロソフィ」の読み合わせの時間を持つことになりました。
社員の中で「自社の企業理念の理解」が深まる
↓
フィロソフィを実践する
↓
社員の意識や行動が変わる
↓
会社の採算効率や業績の向上へと結びつく
この「JALフィロソフィ」の成功事例は日本のビジネス界から注目を浴び賞賛され、他企業がフィロソフィに取り組むきっかけともなったのです。
まとめ
フィロソフィの意味は?
フィロソフィ ⇒ 哲 学 ( てつがく )
1 世界・人生などの根本原理を追求する学問。
2 各人の経験に基づく人生観や世界観。
また、物事を統一的に把握する理念。
ビジネスの分野におけるフィロソフィとは?
「全員が共有して持つべき意識・価値観・考え方」
フィロソフィはどのように社員に浸透していったのか?
フィロソフィの教育時間を定期的に持つことにより、より自社の企業理念の理解が深まり、またフィロソフィを実践することにより、社員の意識や行動が変わり、それが会社の採算効率や業績の向上へと結びつく結果となった。
いかがでしたか?
この「フィロソフィ」、哲学の意味の他に「共有して持つべき意識・価値観・考え方」という意味で使われているのですね~覚えておきましょう!
今回の記事も、皆様のお役に立てましたら…嬉しいです♪
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