「そのコンテクストを読み解いてゆきましょう」
文章中の?な言葉は前後から推測することもできますが↑目的語でもってこられると???ですよね;
今回のお題はその「コンテクスト」
早速、使い方や類語もチェックしてゆきますね。
コンテクストの意味は?
コンテクスト (context:英語)ラテン語「共に織られたもの」の意 (CON‐+text‐, textus 「織られたもの」)
〔コンテキストとも〕
① 文章などの前後の関係。文脈。 「語の意味を-の中でとらえる」
② 事件や出来事にかかわる事情・背後関係引用元: 大辞林 第3版より
「文脈」の意味もみてみましょう。
文脈
① 文における個々の語または個々の文の間の論理的な関係・続き具合。文の脈絡。コンテクスト。 「前後の-から意味を判断する」
② 一般に、すじみち・脈絡。また、ある事柄の背景や周辺の状況。引用元: 大辞林 第3版より
英語のcontext(コンテクスト)はラテン語のCON+text [共に織られたもの]が語源の言葉で「(文章の)前後関係」「文脈」「背景」「状況」「環境」などの意味があります。
日本社会におけるコンテクストも「文脈」「背景」の意味ですが、語源であるラテン語の「共に織られたもの」に例えると、経糸と緯糸が交互に重なって一枚の布を形成するように、テクスト(文)とテクスト(文)の間を繋ぐ糸がコンテクスト(文脈)であり、それらがひとつの文章を形成する、といったイメージです。
よってコンテクストを読むには、前後の文やその状況、または背景知識が必要になることもあります。
また、コンピュータの分野で使われるコンテクストには「プログラミングの分野において、同じコード記述やプログラム上の要素が、置かれている位置や実行される際の内部状態によって異なる動作をしたり、異なる制約を受けたりする状態」を意味します。
この他にも、特定のものを指定せずに「関連するデータ」のことをコンテクストと呼ぶ場合もあります。
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コンテクストの関連用語
コンテクストメニュー
コンピューターの操作画面において、状況に応じて利用可能な操作メニューが表示される機能。
Windows ⇒ マウスの右クリックで表示される。
Mac ⇒ controlキーを押しながら操作対象をクリックすると表示される。
⇒ 「コンテキストメニュー」「ショートカットメニュー」とも呼ばれます。
コンテクスト・マーケティング
コンテクスト・マーケティングとは「顧客の利用状況や使用履歴(環境)からニーズを理解し、それにふさわしい商品をタイミングよく提供するマーケティング」のことをいう。
【コンテクスト・マーケティングの手法を使っている企業例】
▶Amazon(大手インターネット通販会社)
⇒ 購買履歴や閲覧履歴等から、顧客の好みやニーズを弾き出し、ショップ内においては、好みと思われる本や製品を表示し、またメールでの案内も行っています。
▶Google AdWards(Googleの広告サービス)
⇒ ユーザーが検索した情報を元に好みやニーズに合う広告を最適なタイミングで表示しています。
ハイコンテクストとローコンテクスト
ハイコンテクストとは?
「一般常識や文化を背景とした共有性が高く、相互理解がしやすいこと」を意味します。
コンテクストの「共有性が高い」ため、他人とのコミュニケーションを取る際に詳しい説明が不要であったり、相手の思っていること、云いたいことが推測できます。
つまり、この場合のコンテクストは「言語・共通の知識・体験・価値観・ロジック・嗜好性」のことになります。
ローコンテクストとは?
ハイコンテクストとは対になるローコンテクストは、そのままコンテクストの「共有性が低い」ということになります。
それはすなわち、「なんとなくお互いの気持ちを察する」ことではなく「明確な言語ではっきりとお互いの意思を伝える」ことを基盤とするコミュニケーション方法でもあります。
ハイコンテクスト文化とローコンテクスト文化
アメリカの文化人類学者であるエドワード.T.ホールが唱えた「ハイコンテクスト文化とローコンテクスト文化」という識別法。
この識別法を使うことにより、世界の国や地域別のコミュニケーションスタイルの特長を理解しやすくなります。
この識別法によると日本は「ハイコンテクスト文化」のきわめて高い国に位置します。
これは共通する言語を持っているという基盤の上に、「共有する一般常識や知識、価値観、体験」などが非常に似通っており、お互いのことを「理解しやすい」文化だからです。
昔から共有性が高い文化であるため、「空気を読む」や「あ・うんの呼吸」などと言われるように、特に伝える努力やスキルがなくても、お互いに相手の意図するところを察し、何となく通じてしまう環境なのです。
【ハイコンテクスト文化の特長】
▶コミュニケーションの成立は「共有するコンテクストの量」に影響されやすい。
▶「察する文化」においては話し手よりも聞き手の能力に依存する割合が大きい。
▶直接表現ではなく、婉曲的で時には曖昧な表現が好まれる。
ローコンテクスト文化とはハイコンテクスト文化の逆に位置するものです。
【ローコンテクスト文化の特長】
▶コミュニケーションの成立は「明確な言語」による割合が大きい。
▶話し手の能力が重視され、言語をもって積極的な姿勢が評価される。
▶直接的で且つ、理論的、簡潔な言い回しが好まれる。
コンテクストの高低は、どちらが優れているということではなく、お互いのコンテクストの違いを認識し、よりスムーズにコミュニケーションが図れる方法を探るものです。
とりわけ、近代社会のグローバル化により、日本のあらゆる分野でハイコンテクスト文化からの脱却を迫られています。
それはつまり、世界中に散らばる様々な知識、経験、価値観、人生観、倫理観、そしてそれぞれの宗教や歴史があることを認識し、対極のローコンテクスト文化へと移行してゆく努力を示すものです。
「察してくれない」と相手(聞き手)の責任を問うよりも、自分(話し手)が明確な言語で、はっきりと誰にでも分かりやすい言い回しを心がける。
相手に依存せず、自分が積極的に発言することにより、異なる文化間においてもスムーズなコミュニケーションが図れるような姿勢が重要となってくるのです。
日本が小さな領域から一歩踏み出すには、今後このような文化間移行がすべての分野、世代で進んでゆくことが必要になってきています。
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まとめ
コンテクストの意味は?
① 文章などの前後の関係。文脈。 「語の意味を-の中でとらえる」
② 事件や出来事にかかわる事情・背後関係「背景」
コンテクストの関連用語
ハイコンテクスト⇒一般常識や文化を背景とした共有性が高く、相互理解がしやすいこと
ローコンテクスト⇒共有性が低いため、明確な言語ではっきりとお互いの意思を伝えること
ハイコンテクスト文化とローコンテクスト文化
【ハイコンテクスト文化の特長】
▶コミュニケーションの成立は「共有するコンテクストの量」に影響されやすい。
▶「察する文化」においては話し手よりも聞き手の能力に依存する割合が大きい。
▶直接表現ではなく、婉曲的で時には曖昧な表現が好まれる。
【ローコンテクスト文化の特長】
▶コミュニケーションの成立は「明確な言語」による割合が大きい。
▶話し手の能力が重視され、言語をもって積極的な姿勢が評価される。
▶直接的で且つ、理論的、簡潔な言い回しが好まれる。
いかがでしたでしょうか?
ただ単に「文脈」の意味に止まらない「コンテクスト」これからのキーワードになりそうな言葉ですね!
今回の記事も、皆様のお役に立てましたら…嬉しいです♪
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