こんにちは!
最近、ものによくつまづく~Pinoです。
あ、足が上がってない・・・!?焦
さて、今回のお題は、「フレイル」です。
語感は軽やかそうですが~その実態は!?
今日も謎の?ピグモン解説員赤いシャルルと一緒に意味を見てゆきましょう~
フレイルとは?
フレイル(英語:frail )
加齢とともに運動機能や認知機能が低下してきた状態。
要介護に至る前の状態と位置づけられ、日本老年医学会がfrailty(虚弱)の訳として平成26年(2014)に提唱した語。引用元: デジタル大辞泉より
英語のフレイルはラテン語「割れやすい」の意が語原の言葉で「もろい、薄弱な、はかない、かよわい、悪の誘惑に陥りやすい、道徳的に弱い」の意味があります。
現代日本社会で使われている「フレイル」は主に「介護」や「老医学」の分野で使われている言葉で
●運動機能や認知機能の低下、慢性疾患などの影響で高齢者の心身が虚弱となった状態。
を意味します。
日本におけるフレイルの起源
海外の老年医学の分野で使用されている「Fraitly(フレイルティ)」を日本語に訳されると「虚弱」「老衰」「脆弱」等の言葉になります。
はじめはその訳語の「虚弱」という言葉を使用していましたが、日本老年医学会は高齢者に起こりやすい、
この「Fraitly(フレイルティ)」という状態
⇒「運動機能や認知機能の低下、慢性疾患などの影響で高齢者の心身が虚弱となった状態」
が、早い段階で正しくケアすれば、まだ健康な状態に戻ることができる、という意味を強調するために、フレイルティよりも比較的言いやすい「フレイル」という単語で統一訳することを提唱しました。(2014年5月)
「フレイル」とは健常者が加齢による心身の機能低下を経て、要介護者へと進む過程の「途中段階」のことを指し、またその意味から派生して
「高齢者が介護が必要な状態へ進まないように予防してゆくことを目的とした概念」のことも意味するようになりました。
このフレイルへの移行に早く気づき、本人が自覚して生活習慣を変えたり、周りのアドバイスやサポートによって、健康な状態へと戻ることが可能である、とされています。
フレイルになる原因とは?
加齢に伴う次の様な、様々な要因が重なり合って「フレイル」の状態に移行してゆくものと考えられています。
このフレイルの状態を、そのまま何もケアをせずに放置しておくと、いずれは「要介護状態」へと移行してゆきます。
フレイルの原因となるもの
●動くことが少なくなる
●社会的に交流する機会が減る
●身体機能の低下(歩くスピードの低下)
●筋力が低下する・筋肉量が減る(サルコペニア⇒後述)
●認知機能の低下
●疲れやすくなる
●元気が湧かなくなる
●日常管理が必要な慢性疾患(糖尿病、呼吸器疾患、循環器疾患、関節炎、抑うつ症状など)にかかる
※慢性疾患がフレイルの原因となる例
・糖尿病による知覚低下や痩せ
・呼吸器疾患による咳や呼吸困難
・循環器疾患による活動の制限 など
●体重が減る
●低栄養になる
●収入が減る
●孤独になる
フレイルのチェック
フレイルへの移行の状態をチェックする基準は現在、統一されたものがある訳ではありませんが、現在日本で多く使われているチェック要項は以下の5項目です。
①体重減少⇒意図しない年間4.5kgまたは5%以上の体重減少
②疲れやすい⇒「何をするのも面倒」だと週に3-4日以上感じる
③歩行速度の低下⇒通常歩行速度<1m/秒
④筋力・握力の低下⇒男性<26kg、女性<18kg
⑤身体活動量の低下⇒軽い運動・体操をしていますか?
定期的な運動・スポーツをしていますか?
(上記の2ついずれも「していない」と回答)
▶フレイルのチェック
上記の5つの要因のうち、本人に当てはまる数を集計します。
0項目:健常
1~2項目:プレフレイル(フレイルには至らないが前段階)
3項目以上:フレイル
フレイルの予防
健康な状態からフレイルに移行するのを防ぐには、食生活や適度な運動などの生活習慣や、持病のコントロールや感染症の予防が必要となってきます。
バランスのよい食事を摂る
高齢者になって食が細くなったり、歯の状態により上手く食事が出来なくなってくると、身体を維持するための必要な栄養をが不足してくる場合があります。
低栄養状態は身体機能・運動機能の低下を助長し、フレイルへの移行に繋がります。
日頃からバランスの良い食事を心がけ、低栄養を予防に努めることが大事です。
日常生活に適度な運動を取り入れる
身体の運動機能を維持するためには、日常的な適度な運動が重要です。
軽度なストレッチや散歩を生活に取り入れることは、心身のリフレッシュにもなり、足腰の筋力を向上・維持はフレイルの予防にも役立ちます。
口腔・嚥下機能のケア
加齢とともに歯が抜けて噛み合わせが悪くなり、また入れ歯の使用などによって、硬いものが食べられなくなったり、食べ物をうまく咀嚼できなくなります。
また、それに伴い飲み込む力(嚥下機能)が弱くなると、食べものや飲みものが気管に入る「嚥下困難」が起きることもあります。
それらの機能が低下しないように、日頃からケアをしてゆく必要があります。
持病のコントロール
既に糖尿病、心臓病、腎臓病、呼吸器疾患、整形外科的疾患などの慢性疾患がある場合には、まず持病のコントロールをして、悪化させないことが重要です。
持病によって行動が制限されることにより、身体機能が低下し、フレイルへの移行に繋がってゆく場合もあります。
現在の状態が維持・継続できるよう、日頃から医師や薬剤師と持病のコントロールの仕方を相談しておきましょう。
感染症の予防
免疫力が低下しがちな高齢者はインフルエンザや肺炎にかかりやすいため、日頃から感染症の予防に努めましょう。
●適度な運動やバランスの良い食事
●基本的な手洗う・うがい
●インフルエンザワクチン等の接種
●誤嚥性肺炎予防のための口腔ケア
社会とのつながりを保つ
高齢になると共に生活環境の変化(社会的地位や家族の役割)、身近な人を喪失してしまうことで、気力や活気が失われがちです。
それにより、家に閉じこもりがちになり、心身ともにフレイルへと進行して原因にもなってしまいます。
趣味やボランティアなどで外出する機会を作り、人との繋がりを保ち続けることは認知機能や運動機能の低下を予防する大切な手段となります。
>引用参考:LIFULLより
フレイルの関連用語
フレイルの類語としてサルコペニアロコモティブシンドロームも、みてゆきましょう。
サルコペニア(sarcopenia )
筋肉量の減少と筋力の低下を特徴とし、身体機能障害や生活の質の低下などを伴う症候群。
語原はギリシア語[サルコsarcoは筋肉(骨格筋) ]+[ペニアpeniaは減少 ]を意味する造語です。
ロコモティブシンドローム(locomotive syndrome)
骨・関節・筋肉など体を支えたり動かしたりする運動器の機能が低下し、要介護や寝たきりになる危険が高い状態。
ロコモティブの語源は、運動器のことを英語で「locomotive organ」ということからのこの呼び名がつけられました。
▶運動器とは?
⇒身体運動に関わる器官の総称。ヒトなどの脊椎動物の多くの場合、全身の骨格、筋肉、関節、腱(けん)、靭帯(じんたい)を指す。
まとめ
フレイルの意味は?
フレイル(英語:frail )
加齢とともに運動機能や認知機能が低下してきた状態。
要介護に至る前の状態と位置づけられ、日本老年医学会がfrailty(虚弱)の訳として平成26年(2014)に提唱したもの。
フレイルの予防
●バランスの良い食事
●日常生活に適度な運動を取り入れる
●口腔・嚥下機能のケア
●持病のコントロール
●感染症の予防
●社会とのつながりを保つ
フレイルの関連用語
▶サルコペニア
⇒筋肉量の減少と筋力の低下を特徴とし、身体機能障害や生活の質の低下などを伴う症候群。
▶ロコモティブシンドローム
⇒骨・関節・筋肉など体を支えたり動かしたりする運動器の機能が低下し、要介護や寝たきりになる危険が高い状態。
いかがでしたか?
「フレイル」、軽やかな語感とは違った?介護・老年医療用語でしたね!
これからの時代、ニュース等でよく聞かれるようになるかもしれません。
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