先日、2019年末から流行している新型肺炎コロナウイルスの正式名称「COVID-19」が発表されました。
WHO(世界保健機構)での名称決定の際には「スティグマ(負のレッテル)」とならないよう考慮された名前がつけられた、とのこと。
この「スティグマ」というワード、実は今回初めて見ました。
と、いうことで今回のお題はこの「スティグマ」です。
早速、今回も謎の?ピグモン解説員赤いシャルルと一緒に意味を見てゆきましょう!
スティグマの意味とは?
◆ スティグマ(英語:stigma )
恥辱。汚名。負の印。名折れ。烙印(らくいん)。引用元: デジタル大辞泉より
英語のstigma(スティグマ)はギリシャ語で「印」の意が語源の言葉です。
名詞として主に4つの意味で使われています。
- 汚名,恥辱、負の印
- (病気などの)徴候;紅斑(こうはん)
- 聖痕(せいこん)
- 柱頭(めしべの先端)
▶紅斑とは?⇒毛細血管の充血によって皮膚にできる赤い斑点。指で押すと退色する。
カトリックにおいて認められている超自然的現象のことを指す。
すなわちキリストが磔になった時の傷(両手,両足および脇腹,額など)と同じ傷痕が外的原因を伴うことなく身体に現れること。
英語会話の中でも
例)Let’s remove this year the stigma of the tailender.
今年は最下位の汚名を返上しよう。
のように用いられます。
一方、現代日本社会で主に使われている「スティグマ」は、主に①の意味で使われています。
現代において使われている「スティグマ」について、わかりやすい解説がありましたので以下に引用させていただきます↓
かつて、身体に烙印を押して、奴隷や犯罪者を特定するような時代がありました。転じて、物理的な烙印に限らず、特定の属性を持っている人に対してネガティブなレッテルを貼り付けることをスティグマと言います。
そして、「スティグマ」は、健康格差をもたらす3つの社会的要因を全て満たしています。それが、現在、公衆衛生の共通認識となっています。
つまり、スティグマは、単に、人を傷つけたり、自尊心を奪ったりということを超えて、重大な健康問題であり、健康の不平等を生じさせるものなのだということを抑えておきたいと思います。
正確な定義は、2001年にリンクとペランという人が、このように定義しています。「権力の下で、ラベリング(レッテルを貼ること)、ステレオタイプ(固定観念)、分離、社会的ステイタスの喪失、差別、この5つが、一緒に起きている状態」
>参考引用:BuzzfeedNews記事より
「スティグマ」はある属性に対して使われる
前項ではシャルルにつけられた「異名(二つ名、あだ名)」についての会話がありましたが、実はこの「スティグマ」は個人に対して使われるものではありません。
スティグマというのは特定の個人に貼られるレッテルではありません。
ある属性に貼り付けられるレッテルです。つまり個人名ではなく、集団のカテゴリーに貼られるわけです。
障害者であるとか、依存症者であるとか、女性であるとか、民族的少数派であるとか、LGBTであるとか、カテゴリー化された属性に貼り付けられたもの。これがスティグマなんです。
>前でのBuzzfeedNews記事の続き
「スティグマ」とは、ある属性の集団に対してネガティブなレッテル(負のレッテル)を貼ること、つまり「あまり良くないイメージでその属性を見ること」という意味で使われる言葉です。
今回の新型肺炎コロナウィルスに正式名称を付ける際、WHOは”「スティグマ(負のレッテル)」の回避を目指す国際勧告に準じ特定の地名や動物の種、人の集団への言及を避けて選ばれたもの”としています。
すなわち、今回発生した場所の地名(中国や武漢など)発生源と思われる動物種(コウモリやヘビなどの種名)はあえて入れずに命名した、ということです。
◆LGBTの解説記事はこちら☆↓
【LGBTの意味とは?トランスジェンダーもわかりやすく解説します】
まとめ
スティグマの意味は?
スティグマ(英語:stigma )
恥辱。汚名。負の印。名折れ。烙印(らくいん)。
ようやくLGBTなどのマイノリティへの理解が進んできた現代において特定の属性へのく「スティグマ」は避けるべき行為ですね。
「ネガティブな(名誉を傷つけるような)レッテル」と覚えておきましょう。
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