こんにちは!NFT楽しんでますか?
毎日、新しいNFTアートが誕生しマーケット上にミント(出品)されたり、SNSで流れてくるのは本当にワクワクしますね♪
そして最近では仮想空間ギャラリー(Oncyberなど)で自作のNFTを飾り、展示会を開くクリエイターも増えてきました。
今日はリアルギャラリーと仮想ギャラリーの違いや、今後のNFTアートの展示会の展望など、元クラフト作家でギャラリースタッフでもあった経験も踏まえて考察してゆきたいと思います。
NFTアートとは?
はじめての方にも分かりやすいように…まずはNFTアートの解説から。
NFT(Non-Fungible Tokenノンファンジブル・トークン)の略語でNon-Fungible(代替えできない)Token(通貨)という意味です。
トークン(通貨)として取引されているNFTのほかに「この世に1点しかない、代替できない作品」としてのNFTアートが最近話題になっています。
デジタルコンテンツ(写真イラスト、動画、音楽等)の特定アイテムをトークン化(通貨としての価値を付与)して売買する「投資物件」になり得る作品、というワケです。
NFTアートはイラストや写真などはもちろんんこと、GIFアニメーションやショートムービー、音楽等も含む広いジャンル。
最近では、それらのアート作品を仮想空間ギャラリーに展示して楽しむ、コレクターやクリエイターも増えてきています。
仮想空間ギャラリーにおける展示
2021年11月、仮想空間ギャラリー(Oncyber)上で個展を開催されたNFTクリエイターのMai@mai_sketchさん
私が知る限り、期間限定でテーマを持たせた個展を企画したのは彼女が初めてではないでしょうか。
衝撃と共にギャラリー好きとしては、とてもワクワクさせられたこの個展の記事を書かせていただきました↓
【目を閉じる展】CyberギャラリーでMaiさんのNFT作品展を楽しむ
個展はすでに終了していますが…明るいギャラリー空間を彩るMaiさんワールド、とっても素敵でしたよ♪
Oncyberの使い方も分かりやすく解説していますので、実際にNFTアートギャラリーを体験してみたい方は、日本NFTアートコレクターの第一人者うみつる氏@umitsuru_fireのギャラリーへどうぞ↓
Meta Japan NFT(うみつる美術館) (oncyber.io)
現在の保有NFT数は111枚↑のギャラリーには95枚もの作品が展示され、新しい作品を購入時などに入れ替えしているそうです。
これだけのボリュームと人気NFTクリエイターの作品が壁を埋め尽くす様は、まさに圧巻ですね!
NFTに参入されたばかりのクリエイターはもちろんのこと、コレクターの方も必見のコレクションです。
追記
うみつる氏が素晴らしいnoteを作成されています!
『クリエイターのアートギャラリー『10選』がとにかくスゴい!』
10人のクリエイターの個性溢れるギャラリーを紹介されています。
3D、GIF背景など…これぞデジタルアート(NFT)という醍醐味が詰まった、ワクワク止まらない仮想空間ギャラリー
ぜひ↑のリンクから跳んでみてくださいね☆
リアル展示会とサイバー展示会の違い
「リアル展示」とは実際の美術館やギャラリーで行われる展示会
対して「サイバー展示」とはCyber(仮想空間)で開催される展示会のことです。
両方のメリット・デメリットをみてゆきましょう。
リアル展示会
- アート作品を間近で鑑賞できる
- 紙質、絵具などの素材感を楽しめる
- グッズを手に取って選び、購入できる
- ギャラリー空間の雰囲気を楽しめる
- 作家本人やスタッフから作品の説明が聞ける
- ギャラリーの顧客に観てもらえる
- 開催期間、営業時間に縛られる
- 現地(会場)まで足を運ばなければならない
- 展示会が混雑している場合ゆっくり鑑賞できない
- 子供連れだと、ゆっくり鑑賞できないことがある
- 車椅子等バリアフリーに対応できていない会場がある
- ギャラリー使用料、手数料がかかる
サイバー展示会
- 開催期間中、いつでも何処からでも鑑賞できる
- 混雑の無い会場で、ゆっくりと鑑賞できる
- 子供も一緒に鑑賞できて楽しんでも(騒いでも)OK
- 現地に行けない人(高齢者、障がい者等)も鑑賞できる
- ギャラリー使用料、手数料がかからない
- 素材、質感がわかりにくい
- リアルな商品(グッズ)は手に取って確認できない
- 作品の解説を作家やスタッフから直接聞けない
- 自分のネットワーク頼りで宣伝が難しい
以上のメリット&デメリットから「リアルギャラリーと仮想ギャラリー」の対比をみてゆきましょう。
いつでも、どこにいても作品を鑑賞できる
>Maiさん個展『目を閉じる展』より
これは仮想空間ギャラリーの最大の利点ですよね。
期間限定、少し遠方で開催されるような展示会は「えいっ」と気合入れて調整しないと、なかなか行けないものです。
その上、小さなお子さんがいたり、遠出が難しい高齢者や障害を持つ方など…残念ながら「展示会に行く」ことのハードルが高いのが現状です。
その問題点をすべて解決してくれるのが「いつでも、どこにいても作品を鑑賞できる」仮想空間ギャラリー
このメタバースでのアート鑑賞は、これからの「展示会」を大きく変えてゆくのかもしれません。
ギャラリー使用料、手数料が不要
これもアーティスト、クリエイターにとって本当に画期的なこと。
昔の事ですが…ギャラリーで働きながらクラフト作家として活動していた両方の経験を元に、少しだけ内情をご紹介します。
アーティストが「展示会」「個展」を開く方法は主に2通りあります。
日毎もしくは1週間単位でギャラリーを借りて開催
これは副業で活動しているアーティストや、まだ駆け出しの頃は自分でギャラリーを探して予約を入れ、展示会を企画するパターンです。
ギャラリーを借りる場合、一般的に売買に関する金銭のやりとりは全てアーティストが担当します。つまり金銭関係のレジや商品のラッピング、配送などの雑事もすべて自分でやる、ということですね。
この場合、出費は「ギャラリー使用料のみ」なので一見、手軽に見えますが…しかし「売れなければ」当然、赤字になります。
ギャラリーの使用料は場所や時期によりますが、3千円~1万円/日位かかる場合があります。1週間借りると2万円~7万円の経費が必要なので自分の実績と宣伝力を考えておかなければいけません。
※ギャラリーによっては1日の使用料を安くして売上手数料(例:売上の20%)を取る場合もあります
ギャラリー企画の展示会
これはアーティストとしての名前がそこそこ売れてきて実績やファンが増えくると声がかかります。
この場合はギャラリー使用料は無料、その代わり売上手数料をギャラリーへ支払います。
マージン(手数料)は各ギャラリーによって異なりますが一般的に4:6、ギャラリーが売上の40%を取り、アーティストが残りの60%を受け取る、というものです。
有名ギャラリーやデパートでの展示会になると5:5、逆転して6:4位になることも。
この比率はアートジャンルによっても異なり、銀座の画廊などで絵画を販売する場合は7:3~などの話を聞いたことはありますが、私は絵画で展示したことがないので真相はわかりません…
リアルギャラリー展示はお金がかかる?
「そんなに・・・手数料取られるの!?」
前項まで話の流れで↑と思われたかもしれませんが…これには色々な事情があります。
アーティストとして展示をしてた頃は私も「手数料、高いな~;」と思っていましたが…ギャラリースタッフとして働いていると様々なことが見えてきます。
- ギャラリー物件の賃料
- スタッフの給料
- DMの郵送料
- 梱包材・発送費
- 光熱費
郊外や地方のギャラリーならともかく、都心での展示場所は、よほどのお金持ちなオーナーで無い限り、賃貸して運営しています。
銀座でギャラリー物件を借りると規模にもよりますが…普通に50万位/月してしまうでしょう。
これに上記の経費がかかる。そして、そのアーティストの展示会の売上が思うように伸びなかったら…?
そんな色々なリスクを背負って運営するギャラリー側が、これだけの売上手数料を取るのは「納得せざるを得ない」ことなのです。
よってギャラリー側もアーティストを選ぶのに慎重になるし、ギャラリーとの相性も重要。
もし幸運にもギャラリーやデパートの企画に選んでもらえたら…アーティストとして出来ることは「良い作品をたくさん持ちこんで売る」ことです。
こう書くと、そんな大変な…と思われがちですが、けれどもアーティストにも大きなメリットがいくつもあります。
- 有名ギャラリー、デパートでの展示会で名前が売れる
- 各ギャラリー・デパートが持つ顧客が観に来てくれる
特に人気のギャラリーや有名デパートに付いているお客様は本当に「アート作品」が好きだし、お金も持っている方が多いので「購買」に繋がるのです。
そして作品を気に入ってくれたら・・・この後はNFTアートも同じですね。
「ファンになって次の作品を待ち望んでくれる」
日本全国、どこで個展を開催しようと追いかけて来てくれる熱心なファンもいます。嬉しいことですね。
よって有名・人気のあるギャラリーやデパートの「宣伝力」はアーティストにとって喉から手が出るほど欲しいものなのです。
リアル展示会は廃れてしまうのか?
「仮想空間ギャラリー」の素晴らしいメリットに…じゃあ「もう、美術館やギャラリー借りての展示会、やらなくてもいいんじゃない?」と思った方もいるかもしれません。
これは今後、いろいろ意見が出てくるところかと思いますが…私個人の考えとしては
「リアルの美術館展示会やギャラリー個展が無くなることはない」
以下、理由を書いてみます。
- リアルの素材感を五感で感じたい
- その作品を惹き立たせるように創り上げられたステージ(ギャラリー空間)で鑑賞したい
- 作り手(アーティスト・クリエイター)と会話してみたい
まず1.はNFTのようなデジタルアートでは、あまり問題点になりませんが…油絵や日本画、コラージュなどのテクスチャが作品の味を出しているアート
もしくは立体アートや衣服、布、革、木工、陶器などの「形」「素材」「手触り」など五感を使って楽しむ作品はリアルでの展示が必須となります。
次の2.は今後、仮想空間ギャラリーでも、ある程度可能になってくるかと思いますが…やはり「その場」の空間が醸し出す独特の雰囲気をメタバースで表現できるのは・・・まだまだ先のことかもしれません。
最後の3.は個人差があるので強い要因にはなりえないかもしれません。
作品にコツコツと向き合うアーティストの多くは、シャイで人前で話すのが苦手な印象です。
けれど、自分の作った作品に興味を持ち、手に取ってくれる相手には饒舌になることもあります。
また、購入者側の立場からすると「もっとこの作品について知りたい」と思う人も居るかもしれません。
NFTアートのdesicription(解説)が重要な点と似ているのかもしれませんね。その作品がどのようなコンセプトで、どんなストーリーを辿って作られたのか。
「その作品」だけが持つ何かを知りたい、知ってもらいたい…という欲求が合致するのであれば、この需要はなくならいでしょう。
これからのNFTアート展示会のゆくえ
>「うみつる美術館」より
さて、これまで「リアルギャラリー」と「仮想空間ギャラリー」の展示会について語ってきましたが…実際、これからのNFTアートの展示会は増えてゆくのでしょうか?
こちらも個人的な意見になりますが「増えてゆく」と予想します。
増える…どころかNFTクリエイターならば、マイギャラリー=Oncyber等を立ち上げ、増えてきた自分の作品を飾るスペースを探してゆくでしょう。
まだまだOpen Seaの「Collection」の頁は使い勝手や操作性が良いとは言えません。
「自分の好きなように作品配置ができない」
これはギャラリー展示の形態としては致命的です。なぜなら作品の良さは表示される印象に、とても左右されるからです。
クリエイターによっては上手くCollectionを分けて「ギャラリー風」を試みていますが、作品同士が共鳴し合って高め合う空間には、残念ながらまだほど遠いのが現状です。
(Open Seaの仕様を非難しているワケではありません。なぜならOpen SeaのCollectionはフォルダ的な位置でギャラリーを意識している形態では無いと思われるから)
そして冒頭で紹介したMaiさんのように「期間限定でテーマを持たせてた展示会」を企画するクリエイターも増えてくるでしょう。
彼女のようにあるシリーズの終着点として。または、ストーリー性のある作品を意味ある配置にして観客に見せたい時。
Open SeaやFaundationのようなマーケットプレイス上では1枚ずつの表現でしか飾れなかった作品が、ギャラリーという空間で共鳴し合い、総合的な「作品=Exhibition(展示会)」を創り上げてゆく。
そういう試みが「展示会」や「個展」のもうひとつの姿なのかもしれません。
まとめ
今回は「仮想空間ギャラリーでのNFT展示会」についてメリット・デメリットから今後の展望まで書きつらねてみました。
自らがクリエイターであると同時に、ギャラリー運営に携わっていたこともあり、かなり熱く語ってしまいましたが…;
とにかく、この「NFTアート」には、いくつかのデメリットを軽く跳び越える大きな可能性を秘めていると思っています。
ブロックチェーンやメタバースの技術的なことや、投資的な観点からは知識が少なすぎて言及できませんが…とにかくNFTは「ワクワク」することに間違いないのです。
クリエイターはマーケティングや売れ筋の絵の方向性・・・など気にせずに、どんどん作品を創ってゆきましょう。あなたがワクワクして描いた絵はきっと誰かの心に響くハズ。
そして自分自身が思い描くように仮想空間ギャラリーに作品達を飾りましょう。個展はクリエイターの最高のパフォーマンスです。
ラッキーなことにリアルギャラリーでの展示会と違い、経費も時間も場所も…天気さえも気にすることはないのです。こんな便利な「メタバース」を利用しない手はありません。
━━そして、そんなNFTアートを観に来てくださる皆さん
アート(美術)の世界、特に現代美術などは「素人には分かりにくい」「理解できない」と思われがちですが。
ここは子供に戻って自分の感性に従って絵を眺め、何度も「Enter」して作品を観に行って楽しみましょう!
ラッキーなことにギャラリーに行くまでの交通費も美術館の入場料も要りません(今後、入場料設定のギャラリーは出てくる可能性はアリ)
絵も音楽も動画も、あらゆるアート作品はあたなをワクワクさせたり、ドキドキさせたり、時には涙させたり…人へ「何かを伝える、感じさせる」ために創られたものです。
パソコンやタブレットの小さなモニタを通して、メタバースに点在してゆくであろうギャラリー空間で、あたなの「お気に入りの1枚」を見つけてくださいね。
\ Enjoy! NFT♪/